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子豚の嫁探し

3ヶ月毎に嫁を探す豚野郎です。

『SHIROBAKO』は本当に「働く女の子シリーズ」だったのか

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アニメの裏側、というか制作の実態なんてものはググればすぐに出てくるものですが、一部の自称アニメヲタクな方々は調べないようです。なぜでしょう、不思議だ。『SHIROBAKO』はそんなアニメの舞台裏をアニメ化した作品。あまりにも盛り上がっているので自分でもいろいろと考えてみました。

しかしまぁ、アニメの裏側なんてものは『アニメーション制作進行くろみちゃん』で描かれていたのになぜ今更、と思う人もいるのでしょう。え?いないの?とにもかくにも、くろみちゃんはコッテコテのギャグアニメでしたし、OVA2話分(だったっけ?)だからボリューム的にも物足りなかったんですよね*1。そんな1時間そこらで語られるほど仕事って甘くないですよ(デスヨネー

『SHIROBAKO』から伝わってきたこと

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っで、『SHIROBAKO』はそんなアニメの裏側を観せて、「アニメ制作って大変なんだぞ!円盤買えやゴラァ!」と言いたかったわけではなくて(いや知らないけども)、もちろんドーナツやタイヤの販売促進でもなく、最終話における宮森あおいのセリフに集約されているのかなぁと思いました。僕は制作に関わっているわけじゃない、ただのアニメ好きな一般人ですので本当のところはわかりますん。大事なのは、作品から何を得たか、ですよ(ぉ

「何十万人という人、何年、何十年という時間がつぎ込まれて、観てくれる人の感想や想いも全部合わさって、アニメは出来上がっているんだなぁと。なんかそれって、細いロウソクの火みたいなものかもしれないけど、その小さな火が次々に受け継がれて、永遠に消えることのない炎となって、世界を照らすものじゃないかって。だから、これからもずっと、人の心を明るく照らしていきたいと思います!」

僕の中にある名演説集(挨拶?)の1つに追加されました。

最初に述べたような一部の自称アニメヲタクさんは、「制作会社がなんたーらかんたーら」などとわけのわからないことをドヤ顔で言い放っているわけでして、そういう人たちにはこの宮森あおいのセリフの真意を理解できていないだろうなぁと思ったり。制作会社という小さな枠でしか、作品の良し悪しを判断できないなんて、正直言って可哀想です。そんな想いを持ってアニメを観ていて楽しいのでしょうか。まぁ楽しいんだろうな、そういう人にとっては自分の信じる世界が全てなのだから。ただ、僕達がアニメを観続けてられているのは、宮森あおいが言うように「もっと大きなシステムによって支えられているから」ということは理解してほしいなぁと思います。

とかなんとか言ってるけど、要するに素直に純粋にアニメを楽しむのが一番だと思うのですよ。

キャラクターが生きている作品

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最後に集合写真の1枚絵が登場しますが、これを観て一時停止した人はきっと僕だけじゃないはず。そして「あぁこのキャラクターはうんたらかんたら」と言いながら小一時間、24話という約10時間の間に積み重ねてきた思い出を脳内で高速処理していたのも僕だけじゃないはず。そうやって、キャラクターの1人1人に対して想いを馳せることができるのって、物語として大成功だと思うんです。それはつまりキャラクターが生きている、ということなのだから。キャラクターが生きていない作品というのは、街中ですれ違っただけの存在、みたいなもんです。

現実世界で僕たちはいろいろな人に出会いますが、出会った人全ての名前や顔を覚えているかといえばそうじゃないんですよね。でも、自分にとって大切な人であったり、重要な人であったりすると、10年経っても忘れなかったりします。普通ですよね。っで、物語のキャラクターも同じじゃないですか。1年に何百、何千というキャラクターがアニメや漫画やラノベなどから生まれてくるわけですが、そんな中から、10年後も覚えているキャラクターがいるとしたら、そのキャラクターは自分の中で生きているとしか言いようがないじゃないですか。自分が覚えている限り、キャラクターは死にません。

というのは極論だけども、自分の中でキャラクターが生き続けているという喜びを得るために、僕は物語を追い続けているのかなぁと思います。現実の友達はほとんどいないけど、僕の心の中では多くのキャラクターが生き続けています。なんて幸せなことなんだ。

アニメなんだからアニメ的な視点からも一言

手書きと3DCG、という題材を真正面から取り扱えるのはこういった作品ならでは、ですよね。未だに自称アニメヲタクは「3DCGキンモー☆」といったキンモーな戯言をほざいているようですが、そういった人々にも何か伝わってくれればいいですね。というか、3DCGが嫌なら今のアニメはほとんど観れないでしょうに。

逆に物足りなかった点としては、「撮影」をもっと掘り下げてほしかったです。僕はこれまでアニメをチョロチョロっと観てきましたが、アラサーな新参アニメファンですので、セルアニメよりデジタルアニメのほうが観てきた作品の本数は多いんです。だからどうしてもデジタルアニメの精細な作りや映像美を意識してしまいがちでして、そういった美をより良くさせている「撮影」の功績を讃えずにはいられないのです。ラーメンにあるメンマやネギのような、なくてはならないようなものだと思うんです(ぉ

「働く女の子シリーズ」?????

最後の最後に一言。『SHIROBAKO』は『花咲くいろは』に続く「働く女の子シリーズ」の第2弾と某所で言われていましたけど、いや違うでしょ。方向性は全く異なると思うのですが。大きな大きな枠組として見ればそうなのかもだけど。僕は、こうやって何かを一括りにして簡潔に述べることが大嫌いでして(まぁ時と場所によるけども)、大きい視点で観てしまうとその中にある小さなものが見えてこなくなるからです。ちょっと何言ってるのかわからない。

でも敢えて「ひとこと」で本作を語るとするならば、僕はこう言います。「人と人のつながり」と。ありきたりだけど、そんなありきたりなテーマをどうやって描くのか、新たな視点として魅せるのか、が物語を作る人々に与えられている仕事なのかなぁと思いますです。

*1:個人的には好きな作品で、よりリアルな「制作進行」を知るにはいいかと。