宇宙よりも遠い場所、最高でした。円盤買ったぜ。

それはそうと、110度CSでのAT-XのHD化、おめでとうございます。いやはや、念願叶いました、何年待ったことやら。ちなみに、スロット数は12だそうです。なんだよ、クソ画質じゃねーか

総務省|東経110度CS放送に係る衛星基幹放送の業務の認定

そういえば、SDソースのエンコードってどういうアレにすればいいのだろう。よく理解していなかったので暇も手伝って調べてみることにしました。ARIB STD-B32を読みます。もちろん英語版です。

標準規格の入手について(STD-B32)|一般社団法人 電波産業会

デジタル放送では、HD放送・SD放送問わず、基本はITU-R BT.709でデータ送出しています。ARIB STD-B32、coding parameter restrictionsの項目に以下のような記載があります。

If sequence_display_extension is not transmitted, color_primaries, transfer_characteristics and matrix_coefficients are assumed by the receiving side to be equal to “1.”

sequence_display_extensionが指定されていなければ、color_primaries・transfer_characteristics・matrix_coefficientsは受信側にて「1」という値で解釈される、という感じ。その「1」とは、

1 = nominal value in Rec. ITU-R BT.709 (BT.1361)

とのことで、なるほど最初に述べた通りになっているようです。なので、たまにネットで見かける「SDソースはBT.601で、HDソースはBT.709で云々」というような話は、デジタル放送に限った話では適用されないことになります。罠ですね。

つまり、デジタル放送におけるSDソースとは、RGBからBT.709形式で変換されたYUVデータ、ということなるわけです。大体はその認識で間違っていないはず1。エンコードする際は、BT.709を維持しつつ、x264のオプションで色空間を正しく指定してあげれば万事OKです。

--colorprim bt709 --transfer bt709 --colormatrix bt709

かつてはこれらの色空間設定は役に立たなかったものですが、今ではLAVFiltersなど素敵なデコーダーが増え、縦解像度がSDサイズであろうがエンコード時の設定が認識されるようになっています。良い時代ですね。